植物防疫所。


1月某日、フランスから輸入した苗木を引き取るため、『横浜植物防疫所大和圃場』へ行ってきました。
このような施設に見学に行く機会は滅多にないので、興味津々行ってきました。
植防
海外から植物を輸入する場合、必ず検疫を受けなければなりません。
まだ日本にはいない虫や病気が国外には生息しています。
これらが国内に侵入すると、病害虫の天敵や、また植物自身に耐性がないために、
病害虫が大繁殖などして、国内の農作物や生態系に大きな影響を与える可能性があります。
このような被害を未然に防ぐため、検疫や防疫所で検査を受けます。
そして検査に合格したものだけが国内に輸入できます。
ブドウ苗の場合は約1年間、隔離栽培がおこなわれます。
この期間内に病徴が出ないかチェックを受けます。
隔離栽培
隔離栽培中の輸入苗。
ガラス温室内で、1本1本ポット栽培されていました。
苗
めでたく合格になった苗は、
苗2
ポットから引き抜いて土を落とし、
苗束
品種、クローンごとに束ねて、山梨の新しいお家へお持ち帰り。
残念ながら不合格になってしまった苗たちは・・・
焼却処分されてしまうそうです。
(土も滅菌!)
遥々海を越えてやってきたのに無念。
今回の合格率は約70%。
フランスの苗屋さんも病気のないものを生産しているのに、意外と不合格になるんだなぁ。
日本の検疫は精度が高いのかもしれない。


2 comments

  • yutaka nakahora

    大変勉強になります。やはり海外からの輸入は大変なんですね。。。実はリースリングとゲヴァルツトラミネールを育てたくて探しています。アメリカから輸入も考えましたが、一年の隔離栽培はあるんでしょうね。。。日本でわけてももらえるところは知りませんか??よろしくお願いします

  • rubaiyatwine

    初めまして栽培担当の早川です
    ブログを拝見していただきありがとうございます
    海外から葡萄の苗木を輸入するには
    検疫を通すために、一年以上栽培しウイルスや病害虫の検査を行わなければならず
    時間と手間がかかるためおすすめしません
    また穂木を入手できたとしても
    自根で栽培してしますとフィロキセラに感染する危険性があり
    台木(病気に強い品種)を育て、それに接ぎ木する手間を考えると
    これもおすすめしません
    手っ取り早いのは苗木の専門メーカーから購入することです
    下記の2社ではリースリングを扱っているようですので
    検討してみてください
    (株)植原葡萄研究所
    〒400-0806
    山梨県甲府市善光寺一丁目12番2号
    Tel.055(233)6009
    Fax.055(233)6011
    e-mail info@uehara-grapes.jp
    URL http://www.uehara-grapes.jp
    中山ぶどう園
    〒999-3246
    山形県上山市中山5330
    Tel.023(676)2325
    fax.023(672)4866
    ゲヴェについては扱っていないみたいですので
    北海道にお住まいでしたら、道内のワイナリーでゲヴェを栽培しているところを
    探していただき、直接交渉していただくのが早いと思います
    北海道では剪定の時期が早いので、お急ぎください
    あまりお力になれませんが
    ご健闘をお祈りしております

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*