山梨県甲州市勝沼町。
甲府盆地東端に位置し東京から電車で約一時間半で訪れることが出来ます。
富士山の麓に位置し緑の山々に囲まれ豊かな自然に恵まれています。
古くからさまざまな果樹の栽培が盛んに行われ、今日では日本を代表するぶどうとワインの産地として知られています。
近年、世界的にも知られるところとなった「甲州種」は日本で最も重要な在来種のぶどうです。
中央アジアのコーカサス地方よりシルクロードを越えて中国へ伝わり、さらに海を渡り日本へ伝来したのが約1000年前と考えられています。
内陸性気候で寒暖の差が大きく、長い日照時間、土壌の水はけがよいなど、ぶどうの栽培に適した特徴をもつ勝沼の地に、日本固有の品種として根付きました。
明治十年八月。政府の殖産興業政策のもと、勝沼町に日本で初めてワイン醸造の会社「大日本山梨葡萄酒会社」が設立されました。
設立の年に会社では、高野正誠、土屋助次郎の二人の青年を、ワインの本場フランス(トロワ市)に派遣し本格的なワイン造りを学ばせました。
二人の青年は使命に燃えて帰国すると早速、本格的なフランス式のワイン造りに着手しました。白ワインには甲州種を使い、赤ワインには東京の選種園からとりよせたアジロン・ダック種を使いました。
以降、多くの生産者が弛みない努力を重ね、現在では勝沼町内に約30のワイナリーがあります。